
きのこに、ぶどう? 焼いて和えるだけの秋マリネ
ぶどうは、そのまま食べるもの。そう思っていました。ところが、香ばしく焼いたきのこと合わせると、甘さと酸味がいい仕事をします。いつものスーパーで買える材料なのに、食卓ではちょっと新鮮。フライパンひとつで作れる、秋のマリネをご紹介します。
甘いぶどうが、きのこに合う理由

きのことぶどう。並べると少し不思議な組み合わせですが、きのこを焼いてみると話が変わります。
しめじには、火を通すことで生まれる香ばしさとうま味があります。そこにぶどうの甘酸っぱさを加えると、味が軽やかに。酢の酸味だけで仕上げるよりも、やわらかな甘みのあるマリネになります。
ポイントは、ぶどうをデザートのようにたくさん入れすぎないこと。きのこを主役に、ぶどうをところどころで出会うアクセントとして使います。一口食べて「ここにいたのか」と思うくらいが、ちょうどいいのです。
皮ごと食べられる種なしぶどうなら、半分に切るだけ。緑色のぶどうは爽やかに、紫色のぶどうは見た目もぐっと秋らしく仕上がります。
きのこは「炒める」より「焼く」

この料理で大切なのは、きのこに焼き色をつけることです。
フライパンに入れてすぐに混ぜ続けると、きのこから出た水分で蒸されたような仕上がりになりがち。最初は広げて、しばらく触らずに焼きます。焼き色がついてから返せば、香りも立ちます。
「何もしない」時間が料理のコツとは、ありがたい話です。ただし、フライパンから離れてスマートフォンを見始めると、今度は焼き色を通り越します。そこは見守ってください。
きのこが香ばしく焼けたら、火を止めてからぶどうを合わせます。ぶどうを一緒に炒めないので、みずみずしさが残り、温かいきのことの食感の違いも楽しめます。
焼ききのことぶどうの秋マリネの作り方

材料(2人分)
・皮ごと食べられる種なしぶどう……10~12粒
・オリーブオイル……大さじ2
・白ワインビネガー……大さじ1
・粒マスタード……小さじ1
・塩……小さじ1/3
・粗びき黒こしょう……少々
・イタリアンパセリ……適量
※白ワインビネガーがなければ、米酢またはレモン汁でも作れます。酸味の強さが変わるので、少しずつ加えて味を調整してください。
作り方


温かくても、少し冷ましても

作ってすぐなら、焼ききのこの香りが主役。少し置くと調味料がなじみ、ぶどうの甘酸っぱさが全体に広がります。冷蔵庫で冷やす場合も、食べる少し前に出すと、きのこの香りを感じやすくなります。
副菜としてはもちろん、パンを添えて軽い昼食にしたり、ワインのおつまみにしたり。砕いたくるみを少し散らせば、食感も加わります。
「果物を料理に入れるなんて」と身構える必要はありません。きのこを焼いて、ぶどうと和えるだけ。いつもの食材の隣に、少し意外なものを置いてみる。秋の食卓には、そのくらいの冒険が似合います。
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