
海外旅行の不安を減らしたのは、eSIMでした。大人の一人旅“スマホ迷子”脱出記
海外一人旅でいちばん怖いものは何か。スリでもない。ロストバゲージでもない。私の場合、「スマホがネットにつながらないこと」です。地図が見られない。翻訳アプリが使えない。ホテルの予約画面も出せない。つまり現代の海外旅行、スマホが沈黙すると、こちらもかなり黙る。以前の私は、空港でフリーWi-Fiを探して歩くタイプの旅行者でした。壁際でスマホを掲げ、「届いてくれ……」と祈る。だいたい顔が切羽詰まっている。海外旅行というより、電波との交渉です。そんな“ネット難民旅”を変えてくれたのが、eSIMでした。
目次
「海外でスマホが使えない」が、一番怖かった

昔の海外旅行って、ガイドブックと地図があればなんとかなったんですよね。でも今は違います。
・翻訳
・配車アプリ
・ホテル予約
・電車検索
・キャッシュレス決済
全部スマホ。つまり今の海外旅行、「スマホが使えない=突然サバイバル」なんです。
私は以前、フランスの地方都市で、ホテルの場所がわからなくなったことがあります。ネットがつながらず、予約メールも開けない。スクリーンショット?もちろん撮っていません。
しかも海外のフリーWi-Fiって、思ったほど万能ではありません。
空港ではつながっても街中では弱い。
カフェごとにパスワードが違う。
ログイン画面が永遠に出てこない。
あの、「ネットがつながるまで何も始められない感じ」。海外旅行の不安って、治安より先に、小さな通信マークが握っている気がします。
eSIMって、そもそも何?
eSIMは、スマホ本体に内蔵されている“デジタルSIM”のことです。従来のSIMカードのように、小さなカードを差し替える必要がありません。オンラインで申し込みをし、QRコードを読み込んで設定するタイプが一般的。最近はアプリ上でそのまま設定できるものも増えています。
つまり、
・小さいカードをなくさない
・日本で事前設定できる
・到着後すぐネットにつながる
というのが、大きなメリット。
私は昔、物理SIMカードにかなり抵抗がありました。海外の空港で、小さなSIMカードを購入すると、「元のSIMなくさないでね」と言われる。その瞬間、脳内に流れる「終わった」の文字。
絶対なくす。私はイヤホンですら年に数回落とす人間です。SIMなんて、もう砂粒。しかも、「自分で設定してください」と言われると急に不安になる。
設定を間違えて、日本のSIMが消えたらどうしよう。
元の回線に戻せなくなったらどうしよう。
海外で突然スマホが沈黙したらどうしよう。
人は、“見えない通信”にめちゃくちゃ弱い。でも実際にやってみると、eSIMは思ったよりシンプルでした。
私がよく使うのはAiralo。eSIMは会社によってかなり違う
eSIMサービスはいろいろあります。
たとえば、
など。私はAiraloを使うことが多いのですが、理由は「アプリがわかりやすい」のと、「ヨーロッパ周遊系が使いやすい」から。Airaloは200以上の国と地域に対応していて、ローカル・地域横断・グローバルプランがあります。
ただ、eSIMって「安いからこれ!」で選ぶと、意外と失敗します。チェックしたいのは、料金より先に“どこで使えるか”。「ヨーロッパ対応」と書いてあっても、一部地域が対象外だったり、速度制限があったりすることもあります。特に、スコットランドや北欧、バルト圏みたいな“ヨーロッパだけど微妙に広い”エリアを回るときは要確認。
あと、データ容量も大事です。Google Mapsと調べものくらいなら少容量でもいけますが、Instagram、動画、翻訳、配車アプリを普通に使うと、思った以上に減る。私は毎回、「そんな使わないでしょ」と思って少なめにし、普通に足りなくなります。旅先の通信量、人は自分を過信しがち。
eSIMの使い方。実際にやった流れ

最初は、「設定できなかったらどうしよう」がいちばん不安でした。でも実際は、流れを知るとそこまで難しくありません。
私はAiraloのアプリから購入することが多いです。渡航先を選び、国単体、ヨーロッパ周遊、アジア周遊などを選択。日数やデータ容量を見ながら申し込みます。支払いはクレジットカードやApple Pay対応のものも多い。
購入後、QRコードが表示されます。iPhoneなら、
「設定」→「モバイル通信」→「eSIMを追加」
から読み込む流れが一般的。最近はアプリから直接インストールできるタイプもあります。
ここが最初いちばん混乱しました。普段の日本回線を残したまま、海外用eSIMを追加するイメージです。データ通信だけeSIMに切り替える設定が多いですが、機種によって少し違います。あと、データローミングをONにしないと使えないこともある。
ここ、最初はちょっと緊張します。間違えると数万円請求されそうな不安が(実際は設定さえ間違えなければそんな心配はありません)
不安をゼロにはできない。でも、少し軽くはできる

昔の私は、空港の隅でフリーWi-Fiを探していました。壁際でスマホを掲げ、「つながれ……」と祈るタイプの旅行者です。今思うと、かなり切実な顔をしていたと思う。でもeSIMを使うようになってから、海外に着いた瞬間の景色が少し変わりました。
地図が開く。
ホテルを確認できる。
「まあ、なんとかなるか」と思える。
たぶん、一人旅って、こういう“小さな安心”を増やしていく作業なんですよね。
昔は、“海外に行ける人”と“行けない人”がいると思っていました。でも実際は、みんな不安のまま出発している。ただ、その不安を減らす方法を、少しずつ覚えていくだけなのかもしれません。
eSIMは、旅を劇的に変えるものではありません。でも、「怖くて立ち止まる時間」を減らしてくれる。それだけで、大人の一人旅はずいぶん軽くなる気がしています。
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