
指輪の修理・サイズ直し・新品仕上げを徹底解説|職人の技と修理事例
出会った瞬間に一目惚れして手に入れた指輪。大切な人から贈られた指輪。お母さんから受け継いだ指輪。素敵なジュエリーは、身につけているだけでも、幸せな気持ちになります。ですが、「指のサイズが変わってしまったから」「指輪に大きな傷がついてしまったから」という理由で使わなくなってしまった指輪はありませんか?今回は、指輪修理のプロWoody Bell(ウッディベル)の鈴木さん協力のもと、指輪修理について、作業の流れとその効果を解説していきます!
目次
今回の指輪の修理をしてくれる職人さん

今回、指輪の修理をしてくださったのは、Woody Bell(ウッディベル)の鈴木さん。
Woody Bellさんは、ジュエリー修理の世界に飛び込んでから、30年近く、こだわり抜いた修理で、たくさんの指輪を修理されています。そんなWoody Bellさんに、お客様からプラチナ製の3つの指輪の修理が依頼されました。

(B)角ダイヤのついたシンプルな指輪の1.5号分のサイズアップ
(C)大きな黄色石の付いた指輪の新品仕上げ
それぞれどんな修理なのか、簡単に紹介します。
サイズダウン
指輪の一部を切り取り、切り口をくっつけてサイズを小さくします。
サイズアップ
指輪を切り、切り口に地金と呼ばれる金属を差し込んで、サイズを大きくします。
新品仕上げ
傷やくすみを取り、指輪を新品のように輝かせる修理です。
職人さんが愛用する工具たち
・くっつける
・磨く
まずは、鈴木さんが大切に使っている工具たちを紹介します。3つの目的に分けてみていきましょう。
切って整える工具たち

1. しんがね
円すいの先端を切り落としたような形をした、アルミの棒のこと。指輪を切ったあと、指輪にしんがねを通して切り口を広げるのに使います。また、指輪の円が歪んでいるときには、しんがねに合わせて整えます。
2. サイズ棒
指輪のサイズを測ります。指輪をはめてみて、ぴったりのところでサイズ棒の数字を読み取ります。
3. やすり
指輪を溶接した後、指輪のでこぼこを削って整えるのに使います。
4. 糸のこ
指輪を切るときに使います。糸のこは、刃を指輪に通して、指輪の内周を切ることもできるので、とても便利です。切れ味抜群で、切り口も綺麗に仕上がります。
5. のぎす
指輪の切り口を広げた際、切り口の幅を測るのに使います。
6. やっとこ
指輪や小さな金属を挟みます。小さなものを手で持って作業するのは難しいですよね。そんな時はやっとこで挟んで作業します。
7. 木づち
しんがねに通した指輪の形を整えるときに使います。トントントンと指輪を叩いていました。
くっつける工具たち

1. バーナー
指輪を溶接するときに使います。手元で酸素の量を加減しながら、火力を調節することができます。
2. レーザー
これは、どんな修理工房にもある、というものではありません。歯科技工士さんが使うレーザーを改良して、ジュエリー修理に使っているそうです。バーナーと違って、ピンポイントで熱を加え、溶接することが可能になります。
「レーザーがあるおかげで、うちでは他の工房ではできない修理もできるようになりました」(鈴木さん)
磨く工具たち

1. リューター
回転する先端を使って指輪を磨きます。白丸で囲ってあるのが、先端の部分。写真では、ふさふさした布の束が付いています。フェルトの先もあり、付け替えて使用します。
2. バフ
ドーナツのような形をしたフェルトや布の束。仕上げの段階によって、3つのバフを使い分けていました。
修理を進める上で必要な道具がたくさんあるのですね!これらを使ってどのように修理が行われるのか、気になるところです。
指輪修理がもっと分かる用語解説
指輪の修理には、普段あまり耳にしない専門用語が出てくることがあります。そこで、事前にわかりやすく用語を解説しておきます。

指輪の石がついている方を上部、その反対側を「下部」といいます。そして、上部と下部の間が「サイド」です。例えば「サイドまで石が入っていると、修理が難しい」といった使い方をします。指輪のサイズ直しをするとき、基本的には下部を切断します。詳しい修理の様子はこのあとご紹介します。
「内周」と「外周」は指輪修理でよく使われる用語です。内周は、指輪をはめたときに指に接する内側の部分のこと。一方、外周は指輪の外側にあたります。外周は使用するうちに傷がつきやすいため、傷が気になる場合は新品仕上げでピカピカにするのがおすすめです。
指輪をサイズアップする

まずは、指輪のサイズアップ修理からご紹介します。
今回は、もともと13号の指輪を14.5号に直していきます。「若い頃につけていた指輪をもう一度使いたい」「お母さんからもらった指輪をつけたい」――そんな思いに応えるのが、サイズアップの修理です。

サイズアップは、指輪を「広げる」「くっつける」「仕上げる」の3つのステップで進められます。これから、手順を順を追って見ていきましょう。

すり板という、5cmぐらいの幅のある薄い板に指輪を固定しながら、糸のこを使って指輪を切っていきます。ジコジコ。
「指輪を切る時には、切り口を合わせた時に隙間ができないよう、角度に注意します」(鈴木さん)
鈴木さんが使っているすり板は、実は、ホームセンターのDIYコーナーで入手したもの。ジュエリー修理の工具屋さんでも購入できますが、使いやすければどんな板でもよいそうです。まさに、弘法筆を選ばずですね。

しんがねを使って、指輪の切り口を広げる鈴木さん。指輪をぎゅっと下に移動させながら、切り口を広げていきます。熱を加えたりするわけでもなく、力技です。
「サイズ棒を使ってサイズをチェックしながら、指輪を大きくしていきます」(鈴木さん)

サイズ棒で14.5号になっていることが確認できたら、のぎすを使って、隙間の幅を測ります。測った幅に合わせて、地金に印をつけます。のぎすの先の尖ったところで、すっと。
加工の土台となる金属のこと。指輪のサイズアップでは、サイズを大きくする分だけ指輪に差し込む金属のこと。指輪の素材に合わせて選ぶ。地金の代金は基本料金には含まれないため追加料金。
「この、印をつけることを『けがく』といいます。けがいたところに合わせて、地金を切っていきます」(鈴木さん)

地金は小さいので、やっとこで挟んで持っています。指輪を切るときと同じように、糸のこを使って地金を切っていました。

切った地金を、指輪の広げた切り口にはめ込みます。地金の幅や厚みは、指輪自体より少し大きめ。
「ひとまわり大きい地金を差し込んで、あとで整形して太さをぴったり合わせていきます」(鈴木さん)

地金を差し込んだところで、一度サイズを確認します。14.5号になっていました!

指輪を濡れたティッシュに埋め込みます。
「指輪のダイヤモンドがバーナーの熱でダメにならないように、濡れたティッシュを使い、熱をカバーします」(鈴木さん)

バーナーを使って、溶接します。写真の左上にある小さな白いお皿に入ったロウ材をバーナーの熱で溶かし、指輪と差し込んだ地金の隙間を埋めるようにしてくっつけます。
小さな金属のかけら。熱で溶けて、指輪と地金をくっつける。ロウソクのロウとは異なる。
溶接をする際には、温度が上がりすぎないように注意しているとか。
「溶接するときは、ロウ材が溶ける融点の温度を保つようにしています。融点の時にロウ材が流れると、隙間に液体が入り込んで綺麗に仕上がります。しかし、ぐつぐつ煮立つ沸点に達してしまうと、あとで整形した時に気泡のような穴ができてしまうんです。そうならないように気をつけています」(鈴木さん)
ちょっと大掛かりな作業にも見えますが、実はバーナーを使うのは1分もかからないぐらい。あっという前に溶接が終わります。

ロウ付けが終わった指輪です。しっかりくっついています。

「足したプラチナは、もともとの指輪よりも、幅も厚みもひと回り大きいので、はみ出た部分を削ります」(鈴木さん)
指輪の外周は、大きめのヤスリで。

内周は、リューターで。先端工具をつけ、指輪の内周を削ります。

ここで、形を整えます。しんがねを指輪に通し、指輪が浮いているところがあれば、木づちで叩いてしんがねにぴったりと沿わせます。

指輪の形も整ったところで、サイズをもう一度確認。ぴったり14.5号になっています。
「手作業なので、今回のように14号と15号の間であるとか、14号よりちょっとだけ大きい、例えば14.25号のようなサイズにすることも可能です」(鈴木さん)
指の太さは、時間や季節によっても変わってしまうもの。微妙なサイズにも対応できるのが、手作業の魅力であり、職人さんの腕の見せどころです。サイズを確認した後、さらに地金を削ります。

指輪の形はすっかり元どおりです。あとは、仕上げを残すのみ。

超音波ヘラで、指輪を硬くします。
「この作業は、ヘラで指輪を『しめる』といいます。溶接したところは、金属が柔らかくなっているので、もう一度硬くします」(鈴木さん)
超音波のでない、普通のヘラは、ただの金属の細い棒。指輪を硬くするには、力を込めてこすらなければなりません。この力が必要な作業をしているうちに、机に押し付けられていた鈴木さんの右手の薬指は、第2関節の辺りで曲がってしまったのだそうです。超音波が出るヘラを使うと、軽く撫でるだけでも指輪が硬くなります。ウィーン。

指輪が硬くなったら、もう一度リューターで指輪の内周を磨いていきます。

外周は、バフで磨きます。
「バフは、使い始めたばかりのものは使いづらいんです。だから、使いやすい状態まで育ててから使います。もちろん、使い込んで古くなってしまったもの使えないですけどね」(鈴木さん)

バフを替えて、さらに磨きます。

2回のあら仕上げが終わった指輪。すでに十分綺麗に見えますが、まだ磨きは続きます。
「磨く時には、丁寧に作業することはもちろん、必要以上に磨かないように気をつけています。必要以上に磨いてしまうと、もともとの指輪より小さくなってしまいます。必要以上に磨かない、でも綺麗にするというギリギリのラインを見極めるようにしています」(鈴木さん)
さて、いよいよ最終仕上げです。指輪をピカピカに輝かせます。

まずは内周。

そして外周。

最終仕上げまで終わった指輪は輝きが違います。きらっと明かりを反射しています。ジュエリー修理のプロだからできる、完璧なお仕事です。最終仕上げは、なんだか時間をかけそうなイメージもありますが、実はささっと終わります。しっかり輝かせる、でも磨きすぎない。鈴木さんの言葉通りでした。

修理が終わったら、顕微鏡を使って石留めチェックをします。石留めというのは、その名の通り、石を留めている部分のこと。石留めが緩んでいると、石が取れてしまうことがあります。鈴木さんは最後に、石留めがしっかりと石を固定しているかどうかを確認します。同時に傷がついていないか、仕上げ残しはないかもチェックするそうです。これで指輪のサイズアップは完了です。
指輪のサイズアップを振り返ろう

1.5号のサイズアップを施した指輪がどのように変わったのか、見てみましょう。違いは一目瞭然で、しっかりとサイズが大きくなっています。よく見ると、Afterの指輪は全体的にツヤっとしているのがわかるでしょうか?サイズが大きくなり、輝きも蘇った指輪。早くお客様の元にお届けしたいですね。きっと喜んでいただけることでしょう!
指輪をサイズダウンする

指輪のサイズアップはいかがでしたか?普段見ることのできない、職人さんの修理の裏側がわかりましたね。さて、実はサイズアップの過程で登場していないプロの工具がひとつあります。何だかわかりますか?そう、それはレーザーです。続いては、そのレーザーが大活躍する、指輪のサイズダウンを見ていきましょう。元が12号の指輪を11号に直します。

サイズダウンも、サイズアップと同じく「切り取る」「くっつける」「仕上げる」の3つのステップで進められます。では、手順ごとに見ていきましょう。

指輪の下部を1号分、糸のこで切り取ります。
「1号のサイズダウンをするときは、だいたい1mmぐらい切り取ります。私は、目見当で切っていきます」(鈴木さん)

指輪に小さな隙間が生まれました。

革を貼ったやっとこで指輪を挟み、隙間の開いた切り口をくっつけます。「指輪を傷つけないようにするため、やっとこの内側に革を貼りました。工具は自分でも改良しているんです。」指輪のサイズアップで切り口を広げた時と同じように、ここも力技です。ぎゅっと力を込めて切り口をくっつけていました。

サイズを確認すると、11号よりすこし小さめのサイズ。鈴木さんのイメージ通りです。カットしたのはたった1回。目で見て長さを測り、ぴったり切り取ることができるのは、豊富な経験があるからこそ。

切ったところをレーザーで仮留めをします。レーザーを使う鈴木さんの背中をどうぞ。細かい作業になるので、すごく集中していました。ここでの溶接は、あくまで仮留め。
レーザーは、ごく狭い範囲にピンポイントで熱を加えます。そのため、指輪の切り口全てを一気に溶接することができません。一見くっついているように見えても、指輪の断面の中心には隙間が空いている状態なのです。ドーナツのような感じ。そのままにしておくと、ちょっとぶつけたときに、パリッと割れてしまう可能性があります。
「2度3度サイズ直しをしても指輪を脆くすることがない。そんな修理をするのがプロですね」(鈴木さん)
そう語る鈴木さんは、中心の隙間をなくすために、指輪を内周と外周に分けてそれぞれ溶接します。

まずは外周から。
糸のこで、指輪の外周から厚みの半分以上のところまで、切り込みをいれます。仮留めしたところも、もう一度切っていくのです。

しっかり切り込みが入りました。切り込みを埋めるように、レーザーで溶接します。

レーザーで溶接する際には、細いプラチナ線を使います。少しずつ溶かして、溝を埋めるようにしながら、溶接していきます。レーザーの中を覗くと…。

切り込みがはっきり見えますね。2本の細い線が、十字にクロスしているところにレーザーが当たります。レーザーは、強さや照射時間、1秒間に照射する回数、レーザーが照射される範囲を調整することができます。
「このレーザーは、0.10mmという小さな範囲にレーザーを当てることができるんです」(鈴木さん)
かなり細かい作業です。

レーザーでの溶接が終わったときの指輪。溶接したところが、盛り上がっていることがわかります。

先ほどと同じように、今度は内周に切り込みを入れて、レーザーで溶接していきます。

レーザーで溶接する鈴木さんを横からどうぞ。背筋が綺麗に伸びていて、真剣な表情です。
「外周を溶接してから、内周に切り込みを入れ、もう一度溶接することで、指輪を切ったときの断面が全て溶接されたことになります」(鈴木さん)

サイズアップのときと同じように、はみ出た部分をヤスリがけしてきれいにします。

しんがねと木づちで形も整えます。

さて、ここでサイズを確認。どうでしょうか?先ほどは11号より少し小さいサイズだったのですが、今回は11号ぴったりです。まさに職人技!予想以上に小さくなってしまうこともありますか?とちょっと失礼ながら、聞いてみました。
「一応プロなので、予想以上に小さくなってしまう、ということはありませんね(笑)。ただ、サイズを間違えてしまうということはあります。そんなときは、ちゃんと作業をやり直しますよ」(鈴木さん)
鈴木さんのプロ意識が垣間見えました。

ここからは指輪のサイズアップと同じ手順なので簡単に。超音波ヘラを使って指輪を硬くします。そのあと、リューターとバフで指輪を磨き、輝かせます。最終仕上げまで終わったら、指輪のサイズダウンの修理も完了です。
指輪のサイズダウンを振り返ろう

きれいな11号の指輪になりました。
「この指輪は、サイドまで石が入っているので、バーナーでは溶接できません。そのため、サイズ直しが断られてしまうことも多いです。しかし、レーザーを使えば、石を傷めることなくサイズ直しができるんですよ」(鈴木さん)
バーナーで溶接するときには、指輪の広い範囲に熱が加わります。熱は石を傷める可能性があるため、今回のようにたっぷりと石が入った指輪は直すことができません。修理ができないと言われるとがっかりしてしまいますよね。でも、レーザーを使いこなす鈴木さんなら直すことができるのです。
今回は、レーザーを使ってサイズダウンを行いましたが、サイズアップもできます。バーナーの代わりに、レーザーを使って溶接するのです。逆に、バーナーを使って、サイズダウンを行うこともありますよ。どちらを使うかは、修理の内容ではなく、指輪のデザインによって変わります。
指輪の新品仕上げをする

使っているうちにくすんでしまった指輪。ぶつけて傷をつけてしまった指輪。そんな指輪を再び使えるようにきれいにしてくれるのが、新品仕上げです。

新品仕上げは、2STEP。指輪の傷をレーザーで埋め、バフで磨いて仕上げます。傷だらけの指輪がどのように仕上がるのか、さっそくみていきましょう。

修理前の指輪は傷だらけで、細かい傷や深い傷がたくさんあります。でも、肉眼でみると、かなり分かりづらいです。鈴木さんが傷を埋めるのに使うレーザーで指輪を見てみると…

傷がはっきり見えますね。レーザーでプラチナ線を溶かしながら、この傷を埋めていきます。

地金のプラチナ線が溶けて、傷が埋まっているのがわかるでしょうか?レーザーを使う時、鈴木さんの足元にはペダルがあります。ペダルを踏むと「バチバチ」とレーザーが照射されるのです。傷を埋めるのに、何回ぐらいレーザーを使うのか気になったので聞いてみました。
「回数を数えたことはないですが、たくさんバチバチしています。とにかく埋まるまでやります」(鈴木さん)
職人の目と感覚を活かして傷を埋めているのですね。

傷が埋められた指輪です。このあと整形してきれいにするので、すこし盛り上がるぐらいまでプラチナをのせています。

ここからは、サイズ直しと同じ手順です。超音波ヘラで指輪をしめ、リューターやフェルトのバフを使って粗仕上げを行い、さらにバフを変えて最終仕上げをします。これで、黄色石の指輪もピカピカです。
新品仕上げを振り返ろう

傷だらけだった指輪がこんなにきれいになりました。指輪の太さや厚みはそのまま。もともとの指輪の状態に近い仕上がりになっています。指輪についた傷は、周りを削って直すことが多いです。しかし、今回のような深い傷がある場合、削って直そうとすると、指輪そのものが薄くなってしまいます。
そこで、レーザーの登場。レーザーを使うと、細いプラチナ線を溶かしながら、指輪についた傷を埋めることができるのです。
「へこみ傷をレーザーで埋めることで、必要以上に指輪を細くすることはありません。だからレーザーはとても役に立つんです」(鈴木さん)
ただ傷を直すだけでなく、なるべく元の状態に近い仕上がりを目指す。そんなプロの修理を知ることができました。
修理できるかな?と思ったら無料見積もり
ここまで3種類の修理方法を見てきて、プロの技術がわかったと思います。これは修理が難しそう…と思うような作業もプロならしっかりこなしてくれましたね。修理できるか不安だとお考えのみなさんは、まずはプロに見てもらうのがおすすめ。
ユアマイスター なら写真を送るだけで無料見積もりしてもらえるので安心です。もちろん、実際に依頼しなくてもOKです。無料見積もりの詳細や口コミはこちらどうぞ!
ちなみに、見積もりが完了したら、あとは指輪をプロに送るだけです。数日から数週間後に、修理された状態で指輪が返ってきます。
指輪修理の様子を動画でチェック
ここまで、写真を使いながら指輪のサイズ直しや新品仕上げを紹介してきました。丁寧に解説してきたものの、もしかしたら伝わりにくい部分があったかもしれません。そこで、ぜひ修理の様子を動画をご覧ください。たった5分で指輪の修理の様子が分かります。
職人さんの思いを聞きました

最後に、職人さんにインタビューもしてみました。
修理の面白さ
30年以上、ジュエリーの修理を行なっている鈴木さん。修理というお仕事の面白さは、どこにあるのでしょうか
「一度入ってみると、これほどおもしろい仕事はないなと思います。やっぱり自分の手で形になっていくということです。自分の技術で全てが変わる、自分の技術がそのまま出る、良いも悪いも。だからすごくおもしろいんです。悪く出れば、自分がもっと修行して良くしようと思いますし、その修行して勉強した分、やっぱりできるようになるので、そういうのが面白いですよね。それに対して、お客さんも喜んでくれるので、さらにうれしいですけどね」
修理のこだわり
「こだわりだらけですね。こだわらないと、それはプロじゃないので。指輪の出来上がりはもちろんそうなんですけど、例えば工具にもこだわりを持っていますし、作業しているときの心構えにも、こだわりが実はあるんですよね。だから、そういう意味では、全部こだわりはありますね」
心構えが何か、気になりませんか?さらに聞いてみました。
「まず指輪に対して心構えがあります。結局、私も指輪のサイズ直しをして、対価という形でお金をいただいています。この指輪がない限り、私は生活ができないわけじゃないですか。なので、指輪さまさまなんです、私にとっては。指輪に触って、修理を始める時には『よろしくお願いしますね』って、いつも言っています。工具に対してもそうなんです。朝来て、工具を整頓するんですけど、その時も『今日もよろしくね』っていいながらやっていますね」
指輪も工具も大切にしながら、修理を行なっているのですね。
作業で一番難しいところ
「作業で一番難しいところは、全部ですかね。全く同じ指輪を10本並べても、全部違うんです。これは、職人さんあるあるで、なかなか修理を体験したことがない人には伝わりづらいのですが。ある指輪を修理できたからといって、全く同じデザインの指輪を同じように修理できるとは限りません。でも、プロはすべてに対応できる技術を持たなければならない。だから、何が難しいかといわれれば、もう全部難しいです」
指輪を「修理する」ことには、「つくる」こと以上の難しさがあるそうです。
「指輪をつくるという職人さんと、指輪を直すという職人さんがいらっしゃるとしたら、指輪をつくる職人さんは、指輪を『つくる』んですよ。でも直す人というのは、できているものを直すので、この指輪がどういう風にできているのかを理解していないと、直せないんですね。サイズ直しっていうのは、その指輪の全てのことをわかっていないと直せないので、すごく難しいです。直すことを完璧にできる人は、その指輪を完璧に作ることができるということだと思います」
やりがいを感じた瞬間
「実際に、お母さんの形見だという指輪のサイズ直しをしたことがあります。他の工房に行ったら、直せないと言われた。でも、私は直せたんですね。それで直したものをお客様にお渡しした時、泣いて喜んでくださったんですよ。そのときは、この仕事をやっていてよかったなあと思いましたね」
お客さんに喜んでもらえるように
宅配で指輪を直してもらう。そんなとき「もし修理に納得できなかったら…?」という不安を感じることもあります。
「修理に満足していただけないことはほとんどありませんし、そうならないように努めています。『わー!やっと届いた!』という瞬間に、指輪が指に入らなかったり、石が取れていたりしたら、それほどショックなことはないですからね。だからこそ、そういったことが起きないように、細心の注意を払って発送まで行うようにしています。」
お客さまに喜んでいただける、完璧な修理をすること。鈴木さんは、指輪を受け取るお客様のことを忘れることなく、指輪の修理と向き合っているのですね。
指輪修理に関するよくある質問を紹介
ここまで、鈴木さんの指輪の修理について紹介してきました。でも、指輪に大切にしようと思えば思うほど、もっと気になることってありますよね。というわけで、指輪の修理をするにあたって気になる疑問を、さらに聞いてみました!
Q1:「指輪のお手入れ方法を教えてください」
ーご使用後は水洗いをして汚れや皮脂を落とし、水分をよくふき取ってから保管することをお勧めします。
Q2:「指輪のサイズ直しを行うことで、見た目や強度等に変化が生じる場合は教えてください」
ー場合によっては真円にしない方が良い事もあります。サイズ直し箇所はしていない時よりも強度は基本的に落ちてしまいますが、極力落ちないような作業を致します。
Q3:「指輪にイニシャルを彫ったり、消したりすることはできますか?」
ー指輪の内側にイニシャルをお入れする事はもちろん可能です。また、当社ではレーザーマーキングも出来ますのでお客様のご要望に極力対応させて頂きます。
ここで紹介した質問はごく一部です。鈴木さんは、もっとたくさんの質問に回答してくれましたよ。
また、たくさんの質問に回答している職人さんは鈴木さんだけではありません。全国の職人さんが、たくさんの質問に答えてくれているのです。
指輪を修理するときも、お手入れするときも役に立つこと間違いなし!ぜひ「プロが答えてお悩み解決」をチェックしてみてくださいね。
まとめ
指輪のサイズ直し、新品仕上げを紹介しました。指のサイズは変わってしまうし、使っているうちに汚れたり傷ついたりすることもある。でも、それで使うことを諦めてしまうのはもったいない。修理してもう一度使うことができることを忘れないでくださいね。今回、指輪の修理を担当してくださったのは、Woody Bell(ウッディベル)の鈴木さんでした。 修理に対する姿勢、こだわりがとても素敵でした。
ぜひ「ユアマイスター」でプロのお仕事を体感してください。「ユアマイスター」は修理(リペア・メンテナンス)の職人さんをご紹介できるサイトです。あなたのご希望に合った職人さんにきっと出会えます。
※本記事の内容は、本記事作成時の編集部の調査結果に基づくものです。
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