
着物はクリーニングに毎回出すべき?汚れのチェックポイントやクリーニング相場も解説
着物クリーニングの頻度や料金に迷う方に向けて、この記事では着物をクリーニングに出すべきタイミングや種類別の汚れチェックポイント、料金相場についてわかりやすく解説します。着用機会が少ないからこそ悩みがちな「出すか・出さないか」の判断基準を明確にし、無駄な出費を防ぎながら着物を美しく保つための知識が身につけていきましょう。
目次
着物の汚れチェックポイントとお手入れ方法

着物を脱いだら、まずは「汚れチェック」を忘れずにしましょう。
汚れをチェックする際に、まず着物をハンガーに掛けて吊るし、全体が見えるようにします。ハンガーは市販のものでも大丈夫ですが、可能であれば着物専用のハンガーを使用することをおすすめします。
・衿のファンデーション汚れ
・汗じみ(両胸・背中)
・泥ハネ(後身頃)
・雨じみ(肩・背中・裾)
・キズ
・ほつれ
・穴あき
パッと見てわかりづらい汚れもありますが、汚れているもしくは汚れていそうだと思ったらすぐにクリーニングに出すようにしましょう。時間が経つとシミが酷くなったり、汚れが取り除きにくくなったりするので気をつけてくださいね。
セルフでやるべき着物のお手入れは?
着物を脱いだあとは、必ず「陰干し」と「着物ブラシ」でのお手入れをしましょう。
着物は一度の着用でも汗や湿気を含むため、陰干しでしっかりと水分を飛ばすことが大切。また、チリやホコリをそのままにしておくと虫食いの原因になることも。
専用の着物ブラシで丁寧に払い落とし、清潔な状態を保ちましょう。日常のお手入れを心がけることで、着物を長く美しく保つことができますよ。
着物をクリーニングに出す適切な頻度は?

ネットで検索すると、着物は着るたびにクリーニングに出すべきという意見や、1シーズンに1回洗えばOKという意見が散見されますが、クリーニングの頻度は着物の種類により異なります。
まず、よく着る着物のクリーニング頻度は1シーズンに1回でOK。よく着る着物といっても、着物は時期によって着るものが変わります。
・6月、9月の季節の切り替わり時に着用する単衣(ひとえ)
・6月下旬~8月に使う絽(ろ)や紗(しゃ)
それぞれ、着るシーズンが終わるタイミングでに着物をクリーニングするのがおすすめです。
ただし、先ほどご紹介した汚れチェックの際にシミや汚れを発見した場合や、大量に汗をかいたといった場合は、シーズン中でもすぐにクリーニングに出すようにしましょう。
また、着る頻度の低い以下のような着物は、着用する度に毎回クリーニングに出すと長持ちします。
・留袖(とめそで)
・喪服着物
・訪問着
・色無地(紋付き)
長期保管中の着物のトラブルとしては、カビ(白カビ・青カビ等)・虫害(虫食い)・黄変(おうへん)といったものがあります。
たった1度の着用でも着物には目に見えない汚れが付き、長い時間をかけて少しずつ変質していきます。その状態のまま長期保管していると、汚れが染み付いて取り返しのつかない状態になってしまうことも…。
トラブルを避けるためにも、着る頻度が少ない着物は都度クリーニングに出しましょう。
着物をクリーニングに出す際の料金相場は?どこへ依頼するのがよい?

着物をクリーニングに出す際の料金は、着物を丸洗いする場合、クリーニング店によって2,000円~10,000円とかなり幅があるようです。
小紋や紬よりも訪問着や留袖の方が料金が高く、振袖になるとさらに金額が上がる場合がほとんど。また、自社工場でクリーニングしているか、手作業なのか機械のみでの作業かなどの違いによっても、差が出ます。
お店を選ぶ際は、上記のようなクリーニング店の作業内容とともに、着物が高価なものなのか、普段着なのか、汚れの具合などを考慮し、お店を選ぶと良いでしょう。
着物をクリーニングに出すには、
・ネットの着物専門クリーニング店に依頼する
・近所のクリーニング店に持っていく
などの方法がありますが、近所のクリーニング屋さんに出すのあまりおすすめできません。
近所のクリーニング店でも着物をクリーニングに出すことはできますが、着物の取り扱いに慣れていないところが多いためです。
昔は着物を購入した呉服屋さんに持ち込むことが多かったようですが、今はネットからオーダーできる着物専門クリーニング店もあります。着物を直接クリーニング業者に送り、クリーニング完了後に宅急便で自宅に届く、という流れです。
着物専門クリーニング店に依頼すると、クリーニング業者と直接取引することになるので、呉服屋に出すよりも料金が安い場合が多いのでおすすめです。
着物クリーニングは時期や依頼先の見極めが大切!適切なお手入れで長持ちさせよう
着物は着用頻度が少ないからこそ、クリーニングに出すタイミングや依頼先に悩みがちです。大切なのは、汚れやシミの有無を確認し、素材や使用シーンに合わせて適切に判断すること。
必要以上に出しすぎてもコストがかさみ、逆に放置しすぎると生地の劣化につながります。料金相場や見極めのポイントを押さえれば、着物をきれいに長く着ることができますよ。
着物を着たあとの汚れチェックやお手入れ、クリーニングを忘れずにして、着物を楽しく・長く着てくださいね!
※本記事の内容は、本記事作成時の編集部の調査結果に基づくものです。
※本記事に掲載する一部の画像はイメージです。
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