
ひとりなのに、孤独じゃない。大人になってやっとわかった旅のこと
若いころの旅は、とにかく詰め込むことが正義でした。あの街も、この美術館も、見逃すわけにはいかない、と。でも大人になってからのひとり旅は、ちょっと違います。急ぐ必要はなく、道端のカフェでぼんやりコーヒーを飲む時間も、ちゃんと旅の一部。荷物は少なめ、迷子多め、贅沢は控えめ。それが、私の新しい旅のスタイルです。この記事では、大人になってから楽しめる海外ひとり旅の魅力や、個人手配のコツ、安全対策を紹介します。
目次
大人だからこそ楽しめる、のんびり旅

若いころのひとり旅は、勢いと好奇心で突っ走っていました。朝から晩まで予定ぎっしり。いま思えば「地球と自分、どっちが先に疲れるか」のチキンレース。
大人になると、「急がなくてもいい」という贅沢が手に入ります。朝の光の中で街を歩き、カフェでコーヒーを飲む。列車に揺られて、窓の外をぼんやり眺める。
「荷物少なめ、迷子多め、贅沢は控えめ」この三原則だけで、旅はぐっと自由になります。
ドレスより文庫本、大人ひとり旅の余白
昔の私は、旅にフォーマルなドレスを持っていったことがあります。「もし海外で急にパーティーに誘われたらどうしよう」「ドレスコードが厳しいレストランだったらどうしよう」と思ったからです。
結果?一度も着ないまま帰国。肩こりのお土産だけが残りました。
いまの私の荷物は、最低限の服と読みかけの文庫本。あとはなぜか毎回入れるけど絶対に使わないハンドクリーム。謎のアイテムすら愛おしいのが、大人ひとり旅の余白です。
ひとりでレストランに入るときは少し緊張しますが、出てきたサーモンスープの温かさで「まあ、いいか」となる。だれかと語らうより、むしろ心に残る時間。これが、大人になってからのひとり旅の楽しさです。
年に1~2回の自由時間は、家族の協力あってこそ
私の場合、海外ひとり旅は年に1~2回、1週間ほど。普段は家族や仕事に追われていますが、この期間だけは全力で「自分ファースト」。
そのためには、家族や日常のタスクをどうやって丸ごと預けるかがポイントです。例えば、
・家族の介護や日常サポートは、ヘルパーさんに丸投げしてみる
・食事は作り置きを作るか、母や義母に頼む
・いっそ夫に「今週は全部任せるから料理スキルを磨け」と言ってみる
安心して旅に出られると、「せっかくの自由時間、どう楽しもう?」という気持ちになります。
大人ひとり旅は、行き先だけ決めてぼんやり過ごすのも楽しいですが、ざっくりとテーマを決めておくと迷子すら旅の楽しみに変わります。
旅のテーマを決める

テーマを決めると、迷子も「ラッキー体験」に変わります。例えば、
・ポルトガル:坂道を上り下りして、自分の太ももを尊敬する
・イタリア:ワインとチーズで歩数計をリセットする
・アイスランド:温泉に入りすぎて、自分がスープの具になった気分になる
「荷物少なめ、迷子多め、贅沢は控えめ」このルールで旅を組み立てると、準備段階から冒険気分になること間違いなし!
個人手配で旅を楽しむ

ツアー旅行も便利ですが、個人手配は準備からワクワクします。航空券やホテルを探すだけで、もう半分旅した気分になるし、ホテル選びに迷うのも楽しいものです。
個人手配のステップ
1.行きたい国をざっくり決める
ビーチ派はギリシャ、街歩き派はスペイン。「迷子になっても楽しめそうか?」で決めてもいい。
・気候や治安も軽くチェック
・移動手段や交通事情をざっくり把握しておくと安心
2.興味のあることをリストアップ(テーマ決め)
美術館巡り、街歩き、食べ歩き、自然散策。やりたいことを決めるだけで、計画の焦りが消えます。
・1日にやることを詰め込みすぎない
・「迷子も予定の一部」と思えるテーマにすると気持ちが軽い
3. 航空券・ホテル・移動手段を予約
比較サイトで航空券やホテルをチェック。ホテルは駅近だけじゃなく、静かな街の一角も狙う。路線をざっくり把握すると迷子も楽しめます。
・航空券は価格だけでなく、乗り継ぎ時間やフライト時間も確認
・ホテルは周辺環境や口コミも確認すると安心
・移動手段も早めに調べて、現地で慌てないように
4. 現地情報をチェック
治安、営業時間、季節イベント。スマホに地図と翻訳アプリを入れておく。
・季節による日没時間や祝日もチェック
・現地通貨の入手方法や両替場所を確認
5. 保険や安全対策
パスポートや現金は分けて管理。小さな工夫で安心感が倍増。
・海外旅行保険に加入
・緊急連絡先や医療情報をスマホや紙で控えておく
安全と安心があるからこそ、旅のスパイスを味わえる

ひとり旅、しかも海外というと「肝が据わっている」と思われがちですが、私は臆病者。だからこそ、旅の安全と安心を大切にしています。
はじめてのひとり旅で、ミラノの路地を歩いているとき、スマホのバッテリーが切れかけて焦ったことがあります。地図アプリも翻訳アプリも頼れず、迷子というより迷宮に迷い込んだあの感覚…。でも事前に紙の地図と現金を分けて持っていたおかげで、最悪の事態は回避できました。
また、トラットリアで食事をして、帰り道に人通りの少ない通りを歩いたときも、ライト付きキーホルダーを持っていたおかげで安心感が全然違うことを実感。
道に迷ったときは、少し勇気を出して地元の人に声をかければ、助けてもらえることがほとんど。ただし、声をかけるならお店のマダムや子ども連れの女性など、安全そうな相手を選ぶことがポイントです。路地裏で見知らぬ男性に声をかけるのは避けましょう。こうした小さな工夫で、迷子も冒険になります。
自分だけの景色を抱えて歩く、大人のひとり旅

大人になってからのひとり旅は、自由を存分に味わえるチャンス。荷物を軽くして、迷子になれる余白を残し、自分のペースで歩くだけで、旅はぐっと豊かになります。
準備や安全対策をしっかりしておけば、心配事に時間を取られることもありません。そうして生まれた余裕の中で、ふと立ち寄ったカフェや小さな路地、偶然出会った人々の笑顔が、旅の思い出として深く刻まれます。
そして何より、大人のひとり旅は「自由に選ぶ楽しさ」を体感できる冒険です。荷物も迷子も、余白も笑い飛ばして、あなた自身の旅を始めてみてください。新しい景色と小さな驚きが、きっと待っています。
※本記事の内容は、本記事作成時の編集部の調査結果に基づくものです。
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