
ヤマトシロアリとは?被害の大半がこいつの仕業!駆除方法を解説
日本国内において、建物に被害を及ぼすのは大きく分けて、ヤマトシロアリとイエシロアリの2種類。特にヤマトシロアリは被害件数が多く、シロアリ被害の90%以上がこのヤマトシロアリによるものです。今回はそんなヤマトシロアリの特徴やイエシロアリとの違い、シロアリ駆除や対策について解説していきます。
目次
ヤマトシロアリとは?

最初に、ヤマトシロアリの特徴や生態について解説していきます。ヤマトシロアリの特徴について簡単な表にまとめました。
| 生息地 | 北海道の一部を除く日本全国 |
| 生息環境 | 暖かく湿った環境を好む |
| 羽アリの郡飛時期 | 4~5月の昼間 |
| 被害 | ・床下や水回りでの被害が多い ・被害場所が湿っている ・乾燥した木材はほとんど食べない |
| 特性 | 警戒心が強く、身の危険を感じるとすぐに別の場所に行く |
ヤマトシロアリは日本全国に分布しており、冒頭でも話したように、シロアリ被害の約90%以上がヤマトシロアリによるものです。ヤマトシロアリは暖かく湿った環境を好むので、水回りや湿った木材に巣を作ります。
普段は巣や木材の中で生活しているため表に出てくることはほとんどありませんが、羽アリの群飛(ぐんぴ)時期になると、新しい巣を作るために羽アリが出てきて目にすることがあります。
ヤマトシロアリの種類ごとの特徴や役割
ヤマトシロアリは社会性昆虫であるため、階級によって女王アリ、羽アリ、兵隊アリ、働きアリの4種類に分かれており、それぞれ特徴や役割が異なります。それぞれのヤマトシロアリの特徴をまとめました。
女王アリ
| 大きさ | 約15mm |
| 体色 | 全体的に乳白色 |
| 体の特徴 | 芋虫のような見た目をしている/腹部が肥大化している |
| 役割 | 卵を産む |
| 割合 | 1匹 |
女王アリは1つの巣に一匹しかおらず、巣から姿を現すことはほとんどありません。産卵をするためだけに活動し、毎日卵を産み続けます。
羽アリ
| 大きさ | 4.5~7.5mm |
| 体色 | 全体的に黒っぽい |
| 体の特徴 | 丸みを帯びた長い羽を持っている |
| 役割 | 新しい巣を作る |
| 割合 | 2~3% |
ヤマトシロアリを家で見かけることがあった場合、それは羽アリである可能性が高いです。羽アリはペアを作って新しい巣を見つけるため、大勢の羽アリが一斉に飛ぶたつ群飛(ぐんぴ)と呼ばれる行動をします。
ヤマトシロアリの場合、羽アリの群飛時期は4~5月の昼間で、この時期になると普段巣や木材の中でしか活動しないヤマトシロアリが外に出てくるため、羽アリを家で見かけることがあります。また、羽アリは紫外線から身を守るためにメラニン色素を含んでいるため、他のヤマトシロアリとは異なり、黒っぽい見た目をしています。
兵隊アリ
| 大きさ | 3.5~6mm |
| 体色 | 頭部:茶色/胴体:乳白色 |
| 体の特徴 | 大きな頭とハサミのようなアゴを持っている/数珠状の触覚がある |
| 役割 | 外敵から巣や女王アリを守る |
| 割合 | 2~3% |
兵隊アリは外敵から巣や女王アリを守るために生息しています。基本的には巣の中で生活し、緊急時の際に外に出て外敵から巣を守ります。ハサミのような立派なアゴを持っており、それを使って外敵を攻撃します。
働きアリ
| 大きさ | 3~4mm |
| 体色 | 全体的に乳白色 |
| 体の特徴 | 丸みを帯びた頭をしている/数珠状の触覚がある |
| 役割 | 巣にエサを持ってくる/巣を作る |
| 割合 | 90~95% |
ヤマトシロアリの全体の90%以上が働きアリです。働きアリの主な役割は巣を作ることと巣にエサを持ってくることです。シロアリ被害の原因はこの働きアリによるもので、働きアリが木材などをかじることによって、木材がスカスカになったり、耐震性が下がったりします。
ヤマトシロアリと他のシロアリの違い

次にヤマトシロアリとその他のシロアリの違いについて解説していきます。
ヤマトシロアリとイエシロアリの違い
冒頭でもお話ししたように、日本国内において建物に被害を及ぼすのは大きく、ヤマトシロアリとイエシロアリの2種類です。ここでは、ヤマトシロアリとイエシロアリの違いについて解説していきます。ヤマトシロアリとイエシロアリの違いについて表にまとめました。
| ヤマトシロアリ | イエシロアリ | |
| 羽アリの大きさ | 約4.5~7.5mm | 約7.4~9.4mm |
| 羽アリの体色 | 全体的に黒っぽい | 全体的に黄色っぽい |
| 分布 | 北海道の一部を除く日本全国 | 千葉県より西の海岸線沿い |
| 群飛時期 | 4~5月の昼間 | 5~7月の夕方から夜 |
| 巣の形状 | 食べた場所が巣になり、特定の巣を作らない | 建物に大きな巣(本巣)とそれに続く小さな巣(分巣)を作る |
| 巣を作る場所 | 食い荒らした段ボールや木材の中 | 本巣:地中/分巣:本巣とエサがある場所の間 |
ヤマトシロアリとイエシロアリを比較すると、見た目の違い以外にも生息地や巣の場所、形状などさまざまな違いがあります。イエシロアリは水を運ぶことができるため、建物だけでなく、家具や敷地内の樹木などに被害が出る可能性もあります。
また、イエシロアリは建物の下や地中に非常に大きな巣を作り、それを本巣として様々なところに分巣を作ります。巣が大きいため、そこにいるイエシロアリも多く、最低でも5万匹、巣が大きい場合だと100万匹を超える大集団となり、被害が大きくなります。ヤマトシロアリに比べ数が多いため、被害のスピードも早いです。
その他のシロアリ
日本に生息し、建物に被害を及ぼすシロアリは主にヤマトシロアリとイエシロアリの2種類ですが、最近ではアメリカカンザイシロアリによる被害も出てきています。アメリカカンザイシロアリは元々は日本に生息していませんでしたが、木材や家具の輸入によって、運び込まれたと考えられています。
アメリカカンザイシロアリは木材中のわずかな水分でも生活することができ、乾燥した木材の中にも巣を作ります。ヤマトシロアリやイエシロアリに比べて、巣あたりの個体数は少ないですが、それ故に発見が難しく、気づいた頃には被害が拡大していることもあります。
今回紹介したヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリ以外にも日本には20種類以上のシロアリが生息していますが、建物や木材に被害を加えるのは主にこの3種類のシロアリで、その他のシロアリが加害することはほとんどありません。
自分でできるヤマトシロアリの駆除方法

ヤマトシロアリの特徴やイエシロアリとの違いについて解説したところで、次は、自分でできるヤマトシロアリの駆除方法を紹介していきます。
掃除機やコロコロ粘着シートで駆除する
もしヤマトシロアリを自宅で発見してしまったら、掃除機を使って根こそぎ吸い取るか、コロコロ粘着シートを使って捕まえて駆除しましょう!ヤマトシロアリは体はあまり丈夫ではないため、掃除機で吸い込むだけで基本的には死んでしまいます。
掃除機を使う場合は、ノズルを外して使うとより多くのシロアリを吸い込むことが可能です。掃除機やコロコロ粘着シートを使って、シロアリを捕まえたら、すぐに袋に入れて燃えるゴミとして処分しましょう。
シャワーをかける
ヤマトシロアリは湿気の高い場所を好むので、お風呂場で見かけることもあります。もしお風呂場で見かけた場合は、掃除機などを使うよりもシャワーをかけて駆除するのが手っ取り早くておすすめです。
シャワーをかける際はお湯に設定し、詰まりや排水口にシロアリが入るのを防ぐために、排水口にカバーなどをするようにしてください。シャワーをかけて駆除した後は、掃除機やコロコロ粘着シートを使った時と同様に、シロアリの死骸を袋に入れて燃えるゴミとして処分してください。
やってはいけない駆除方法
シロアリに殺虫剤を吹きかけて駆除するのは、駆除しきれない可能性があるのでNGです。シロアリは体重が軽いため、殺虫剤を噴射するとどこかに飛んで、逃げられてしまう可能性があります。
シロアリを逃してしまうと、別の場所に巣を作って繁殖する可能性もあります。もしシロアリを見つけてすぐに駆除したい場合は、掃除機やコロコロを使うなどしてシロアリを逃がさない方法で駆除しましょう。
ここまで、ヤマトシロアリの駆除方法を紹介してきましたが、ヤマトシロアリなどのシロアリの駆除については 以下の記事でも紹介しています。家で羽アリを見つけたり、床がしなるなどのシロアリ被害と思われるものがあった場合は、 以下の記事も参考にしてシロアリ駆除をしてみてください。
あわせて読みたい:シロアリ駆除は自分でできる?補助金や費用相場は?
プロのヤマトシロアリ駆除方法

ヤマトシロアリ駆除をプロにお願いした場合、どうやって作業を行うのでしょうか?プロが行うヤマトシロアリの駆除方法にはバイト方法とバリア工法の2種類があります。
ベイト工法
ベイト工法とは、シロアリに毒エサを食べさせることによって駆除する方法です。ベイト工法で使用するベイト剤には、シロアリが生きるために必要な「脱皮」を抑制する成分が含まれており、脱皮を邪魔することによって駆除をします。そのため、即効性はあまりありません。
また、シロアリはエサを巣に持ち込んで分け与える習性があるので、巣の中にいるシロアリごと駆除することが可能です。ベイト剤には脱皮を抑制する成分が含まれているだけなので、脱皮をしない人間やペットには無害であるため、安心して行うことができます。
バリア工法
バリア工法とは、シロアリに対して有毒な薬剤を侵入経路に散布することによって、シロアリの侵入を防ぎ、駆除する方法です。木材の中にも薬剤を注入することができるため、中にいるシロアリも駆除することができます。シロアリの侵入経路を塞ぎ、寄せ付けない環境を作るため、ベイト工法よりも即効性が期待できます。
バリア工法で使用する薬剤は、人体に影響はないと言われていますが、毒素は強いため、小さなお子様やペットがいる家庭では使用を控えた方がいいでしょう。また、バリア工法は狭い床下などに潜って作業する必要があるため、DIYで行うのは困難です。バリア工法を行いたい際は業者さんに依頼するようにしましょう!
ヤマトシロアリ駆除はプロにお任せ
床がしなったり、庭の木材がスカスカになっていたりした場合、それはシロアリによる可能性が高いです!シロアリ被害を見つけたら、すぐに駆除する必要があります!シロアリ駆除を自分で完璧に行うのは、素人には難しいので、シロアリ駆除はプロに依頼しましょう。
駆除を依頼するなら「ユアマイスター」がおすすめです!害虫・害獣駆除の「プロ」と「あなた」をつなぐサービス。お住いの地域で人気のプロをご紹介します! 詳細はこちら。
ヤマトシロアリの対策方法
次にヤマトシロアリの被害に遭わないようにするための対策方法を紹介していきます。ヤマトシロアリ被害に遭わないようにするには、巣を作らせないことが大切。
湿度の高い環境を作らない
ヤマトシロアリは暖かく、湿度が高い環境を好みます。ヤマトシロアリに巣を作らせないために、湿度の高い環境を作らないようにしましょう!水回りの場合は換気扇を回すことによって、空気を循環させ、湿気がたまらないようにできます。床下の場合は換気が難しいので、調湿剤を撒いたりして湿度を下げるようにしましょう。
木材を放置しない
そもそも巣の場所となる木材がなければ、ヤマトシロアリは巣を作れず、被害に遭わなくてすみますよね!庭などの外に放置してある木材は放置せず、片付けるようにしましょう。もし木材を片付けられない状態であれば、ビニールシートなどで覆うことでシロアリの侵入を防ぐことができます。
定期的に薬剤を散布する
新築の際やシロアリ駆除・予防をお願いすると、シロアリ対策として薬剤が撒かれます。しかし、この薬剤は5年程度で、効果が切れてしまいます。そのため、少なくとも5年に一回は業者さんに依頼して、定期的に薬剤を散布してもらうようにしましょう。薬剤も散布することによってシロアリが侵入してくるのを防ぎます。
ヤマトシロアリによる被害

最後にヤマトシロアリによる被害について解説していきます。ヤマトシロアリは暖かく、湿度の高い場所を好むので、そういった場所で被害が出る場合が多いです。
床下などの家の土台への被害
床下は湿気が溜まりやすい場所なので、ヤマトシロアリが生息しやすく、床下の木材食べられることによって被害が拡大していきます。床下に生息されることによって、家を支える重要な部分の木材が食べられ、床がゆるくなったり、耐震性が下がったりしてしまいます。
床がしなるなどの異変を感じたら、まずは業者さんにお願いしてシロアリ調査をしてもらい、もしシロアリが見つかったら駆除してもらうようにしましょう。
水回りへの被害
ヤマトシロアリは湿度が高い環境を好むため、水回りにも被害が出る可能性があります。お風呂や台所などの水回りは特に注意が必要です。水回りは湿度が高く、元々カビや菌が繁殖しやすい環境であるため、ヤマトシロアリによって被害が進むと、より木材が腐敗しやすくなり、耐震性などに問題が出る可能性があります。水回りは特に気をつけるようにしましょう。
断熱材への被害
ヤマトシロアリは2本の鋭いキバを持っており、それを使って壁や柱などの硬い素材の場所でも侵入することができ、断熱材を食べてしまいます。断熱材が被害に遭うと、エアコンの効きが悪くなり電気代がかかったり、そこを巣として他の壁や柱にも被害が及ぶ可能性があります。また、断熱材の復旧作業には大掛かりな工事が必要で、お金も時間もかかってしまいます。
まとめ
今回はヤマトシロアリの特徴やイエシロアリとの違い、駆除方法や対策について解説していきました。日本のシロアリ被害のほとんどがヤマトシロアリによるものなので、しっかりと対策を行なって被害に遭わないようにしましょう。もしシロアリ被害を見つけたりした場合は、プロにお願いして駆除してもらうようにしてください。
あわせて読みたい:シロアリ駆除の費用はいくら?坪数あたりの相場や業者別の料金比較も解説
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※本記事の内容は、本記事作成時の編集部の調査結果に基づくものです。
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