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更新日: 2025年11月5日

漆器を暮らしに。日々の食卓で感じる、ぬくもりと時間

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木のぬくもりに、手のあたたかさが重なる。漆器を使う時間には、不思議な静けさがあります。職人の手で何度も塗り重ねられた器は、特別な日のためだけではなく、普段の食卓を少しだけ丁寧にしてくれる存在です。汁物だけでなく、お菓子やサラダ、洋風のおかずにも。3段のお重だって、おせちの季節だけのものではありません。使うたびに艶が増して、手に馴染んでいく。そんな“変化を楽しむ暮らし”こそ、漆器のいちばんの魅力です。

漆器を“普段使い”するという贅沢

漆器
出典:Adobe Stock

毎日の食卓に漆器を並べると、それだけで空気が少し変わります。高価なものを特別扱いするのではなく、使いながら育てる。そんな楽しみ方を知ると、暮らしの景色がやさしく変わっていきます。

使うたびに、手に馴染んでいく

漆器の魅力は、なんといってもその手触りです。
指にすっと吸い付くような質感。持つたびに体温が伝わり、ほんのりと温かく感じます。

陶器やガラスとは違う、静かなぬくもり。それはまるで、人の手の仕事が今もそこに息づいているかのようです。使い続けるうちに艶が深まり、小さな傷も味わいに変わっていく。「使うほどに育つ」というのは、まさに漆器のための言葉のような気がします。

お味噌汁はもちろん、スープやヨーグルトを入れてもいい。ちょっとした果物や和菓子を盛るだけでも、いつものおやつ時間が少し上品になります。

特別なものを“日常”にする

漆器というと、「お正月にしか使わない」「扱いが難しそう」と思う方も多いかもしれません。でも、実はとても丈夫で、毎日使える器なんです。

漆は熱にも強く、軽くて割れにくい。朝のスープ、夜の煮物、そしてお茶の時間のお菓子皿にも。使うたびに漆が磨かれて、自然な艶が生まれます。しまい込んでおくより、使うことが一番の“お手入れ”。漆器が持つ美しさは、生活の中でこそ育つのです。

日本の手仕事がつくる、漆の世界

漆器
撮影:ワタシト編集部

どんなに機械化が進んでも、漆の艶やぬくもりは人の手からしか生まれません。その時間と手間を思うと、器の向こうに職人の息づかいが見えてきます。

秀衡塗と会津漆器──東北の美が息づく器

漆器
撮影:ワタシト編集部

私が長く使っているのは、岩手の秀衡塗と福島の会津漆器です。どちらも東北の寒さと湿度の中で育まれた、堅実な美しさを持っています。

秀衡塗というと、金箔や華やかな文様を思い浮かべる方が多いかもしれません。でも、私が選んだのは金を使わない、無地に近いシンプルな秀衡塗。職人の塗りの美しさが際立つ、静かな佇まいの器です。

艶やかな漆面は、光を柔らかく受け止めて、どんな料理も引き立ててくれます。控えめなのに、確かな存在感。それは、見た目の派手さではなく、丁寧な仕事の積み重ねから生まれるものです。

一方の会津漆器は、やさしい艶と落ち着いた色合いが魅力。少し丸みを帯びた形と深い朱色が、食卓にあたたかさを添えてくれます。

どちらの器も、使うたびに手にしっくりと馴染み、「長く使う」という言葉の意味を教えてくれる気がします。特別なものを“しまう”のではなく、普段使える美しさを選ぶ──それが、私の漆器の選び方です。

お重は“ハレの日”だけのものじゃない

重箱
撮影:ワタシト編集部

お重は「おせち専用」と思われがちですが、実は日常にも寄り添える器です。黒や朱の漆器が、いつもの食卓を少し特別に見せてくれます。

3段のお重を、もっと自由に

お正月や行事のたびに出して、またしまう。そんな“特別な器”として扱われがちな漆のお重ですが、実は、普段使いにもぴったりなんです。

たとえば、一段にチーズとクラッカーを盛ってワインと合わせて。もう一段には、マドレーヌやフィナンシェなど洋風のお菓子を。最後の段にラタトゥイユ、ロースト野菜を入れて晩ごはんに。漆の黒や朱は、洋の食材の色を引き立ててくれます。

また、白い陶器やガラスの食器とも相性がよく、漆の艶が加わることでテーブル全体に深みが出ます。和にも洋にも合う。それが、漆器の懐の深さです。

ちなみに、漆器は熱湯や電子レンジはNGですが、あたたかい料理や常温のおかずなら問題ありません。“ぐつぐつ”でなければ大丈夫。気をつけるのは、そのくらいのゆるいルールです。
構えずに、使って、育てていく。そのほうがずっと、漆器も嬉しそうに見えます。

長く使うためのお手入れとコツ

漆器
撮影:ワタシト編集部

漆器と長く付き合うためには、少しのコツと“気づかい”があれば十分です。漆器は、思っているよりずっと丈夫で、気難しくありません。

実は、難しくない

漆器のお手入れというと「扱いが大変そう」と思われがちですが、実際はとてもシンプル。使い終わったら、柔らかいスポンジでぬるま湯洗い。強い洗剤やたわしは使わず、優しく洗って布で水分を拭き取るだけ。

乾かすときは、直射日光を避けて自然乾燥を。もし白っぽく曇ってきたら、少量のオリーブオイルを布につけて軽く拭いてあげると艶が戻ります。

「手をかける」というより、「気にかける」くらいがちょうどいい。それくらいが、漆器とのやさしい距離感です。

暮らし、少しの“静けさ”を

漆器
撮影:ワタシト編集部

慌ただしい毎日の中で、器を丁寧に扱う時間は心に余裕が生まれます。私にとって漆器は、そんな“静けさ”を思い出させてくれる器です。

朝のお味噌汁をよそうだけでも、少しだけ背筋が伸びる。それは、漆器が“日本の心”をそっと思い出させてくれるからかもしれません。

派手ではないけれど、確かに美しい。

そんな器が食卓にあると、日常が少しだけ丁寧に感じられます。

長く使うことで育つ艶も、手に残るぬくもりも、と暮らしの中で、やさしい記憶になっていくと思います。

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長く使う、ずっと使う

※本記事の内容は、本記事作成時の編集部の調査結果に基づくものです。
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監修者
ライター
おだりょうこ
猫と旅、音楽と映画で形成されたライター&エディター。旅欲が止まらない旅ジャンキー。料理は作るの食べるのも好き。日々の暮らしにひとさじほどの丁寧さを意識することを心がける日々。
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