
インクの染み抜きの方法とは?油性と水性のシミの落とし方を紹介
ボールペンのインクが袖についてしまったり、万年筆のインクがシャツについてしまった…ということありませんか?白いシャツについてしまった場合などはとても厄介ですよ。石けんや洗剤をつけてゴシゴシ洗うのはNG。実は、インクは種類によって落とし方が違うのです。インクを水性、油性と種類分けし、それぞれにベストな落とし方を解説します。
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目次
水性インクの染みを落とす洗剤はどれ?

水性インクの染みは「水溶性」。つまり、水に溶ける染みということ。そのため、洗剤と水で洗えば落ちます。ただ、「洗剤」と言ってもいろいろあります。そこで今回は、どの洗剤を使えば染みが落ちるのか、実験をして確かめてみました。
実験に使ったのは下の6種類の洗剤。

・洗濯用弱アルカリ性洗剤
・酸素系漂白剤(粉末状の酸素系漂白剤を水で薄めたもの)
・無水エタノール
・クレンジングオイル
・除光液
それでは、実験手順について説明しますね。

Yシャツを細かく12枚に切って、1枚1枚に水性インクをつけていきます。

染み抜きを始める前に、染みをつけた布のうち、半分の6枚は30分間そのままで置いておきます。もう半分の6枚は、時間の経った水性インクの染みを再現するために、1日間そのまま放置します。
さきほど挙げた、6種類の洗剤をインクの染み1つ1つに垂らします。それから5分間置いておきます。

染みを広げないように、やさしくもみ洗いします。これで、実験は完了です。
さて、どの洗剤を使ったものがキレイに染みを落とせたのでしょうか?結果をお見せします。
実験結果
初めにおさらいしましょう。水性インクの染みをつけた直後は、このような状態でした。

しっかり色がついています。これが、どのように落ちるのでしょうか?30分放置した後に、染みを抜いたものがこちら。

いかがでしょうか?中性洗剤と、弱アルカリ性洗剤を使ったものは、キレイに落ちています。一方で、無水エタノールや除光液を使ったものはほとんど何の変化もありません。
続いて、1日置いた染みがこちら。

こちらも、中性洗剤と弱アルカリ性洗剤を使ったものがキレイに落ちています。そして、またしても無水エタノールと除光液は落ちていません。くっきりはっきり残っています。洗剤によってこんなにも違いがあるとは驚きです。
というわけで、水性のインクには台所用中性洗剤または洗濯用弱アルカリ性洗剤を使いましょう。
ちなみに、中性洗剤よりも弱アルカリ性洗剤の方が洗浄力が強いです。しかしそのぶん服も傷みやすいため、大切なお洋服の場合は中性洗剤を使うのがおすすめです。
水性インクの染みを落とそう!

それでは、水性インクの染みの落とし方を説明します。まずは準備から。
・歯ブラシ
・台所用中性洗剤or洗濯用弱アルカリ性洗剤
汚れてもいいタオルを下に敷き、染みの部分を上にしてのせます。染み部分に、洗剤を直接垂らしましょう。
染みを広げないように、歯ブラシでトントン叩きます。汚れをタオルに移すようなイメージです。
洗剤をつけた部分を、やさしく水ですすぎます。終わったら、普段通りに洗濯機かまたは手洗いで洗濯しましょう。
これで完了です。水性インクはそれほど頑固な汚れではないので、簡単に落ちます。
油性インクの染みを落とす洗剤はどれ?

それでは、油性インクの方はどうでしょう。油性インクも、水性インクと同じ手順で実験をやってみました。
油性インクの染みを、30分間放置した後に染み抜きしたものがこちら。

油性インクの場合は、中性洗剤と弱アルカリ性洗剤ではあまり効果がありませんでした。薄くなったのは、クレンジングオイル。そして、除光液も完全に汚れが落ちてはいませんが、インクの汚れを浮かせることはできたようです。
さて、続いて1日放置した油性インクの染み抜き後がこちら。

効果があったのは除光液です。クレンジングオイルも、汚れを浮かせることはできています。また、水性インクの時と比べると無水エタノールも、汚れを浮かせることができています。
実験の結果分かったのは、油性の汚れには、クレンジングオイルなどの油、そして無水エタノールや除光液などのアルコールの溶剤が適しているということ。
どうりで、油性インクの染みって水と石けんでゴシゴシ洗っても落ちないわけです。これからは、除光液とクレンジングオイルを使って洗いましょう。
油性インクの染みを落とそう!

それでは、クレンジングオイルまたは除光液を使って染み抜きをやってみましょう。
・汚れてもいいタオル2~3枚
・使い古しの歯ブラシ

下に汚れてもいいタオルを敷いて、インクの染みの部分に除光液またはクレンジングオイルを垂らします。

カウブランド無添加 メイク落としオイル
普段からメイクをする方ならなじみのあるクレンジングオイル。インクに限らず、カレーや食用油など、油性の染み抜き全般に使用できるので、1つ持っておくことをおすすめします。こちらは、無添加のクレンジングオイルです。

染みの部分を歯ブラシでトントン叩きます。汚れが広がってしまうのを防ぐために、ゴシゴシ擦らないように注意しましょう。イメージとしては、インクの汚れを下に敷いたタオルに移していく感じです。

水ですすぎ洗いします。このとき、こするのはNG。こすると汚れが広がってしまいます。最後に、いつも通り洗濯機または手洗いで洗って完了です。
歯ブラシでトントン叩くときも、水ですすぐときも汚れを広げないように、意識しましょう。
万年筆のインクには重曹を!

最後にもう1種類。万年筆のインクの染み抜き方法を紹介します。
実は万年筆のインクの染み抜きに有効なのは、重曹。というのも、万年筆のインクは酸性のため、アルカリ性の重曹で中和することで洗濯がラクになるのです。
・台所用中性洗剤
・重曹
染み部分に台所用中性洗剤をつけます。
まずは、洗面器に水をためましょう。服が浸かるぐらいで十分。目安としては600mlほどです。そこに重曹を大さじ2杯入れて重曹水を作ります。
中性洗剤をつけた染み部分を、重曹水につけて洗います。汚れを広げないように、細かくもみ洗いしましょう。
水で洗剤をすすいで、普段通りに洗濯機または手洗いして完了です。
万年筆のインクはかなり手ごわいもの。落ちない場合は、迷わずクリーニング屋さんに持っていくことをおすすめします。
インクの種類に合った染み抜き方法を選ぼう!
今回はインクの染み抜きについて解説しました。インクがついてしまったとき、とりあえず水と石けんでゴシゴシ洗うのはNG。落ちないばかりか、汚れが広がってしまう可能性があります。まずは、何のインクかを見極めてそれに合った落とし方をしましょう。
もう一度おさらいすると、
・油性インクは除光液またはクレンジングオイル
・万年筆のインクは重曹
これを覚えておくと便利です。でも、傷めたり色落ちさせたくない大事な服や、水洗いがNGな服は迷わずクリーニング屋さんに持って行き、プロにお洗濯をお任せしましょう。
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